月光〜最期の命の火が燃える瞬間

2010.03.24 Wednesday

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    月光


    ふと見上げた夜空

    そして美しい夜空に わたしは 魅了される

    わたしは 思う

    この美しい月の色を わたしの手の中で染め上げたいと....




    そして、その時に出会った月の色を再現するために、

    生多良は5年の月日を要しました。そして、その月の色で染め上げた

    大島紬は、2005年グランプリを受賞し、

    2009年5月、日仏国交150周年の記念式典で披露されました。






    思えば4年、

    私は、一色の生多良のストールに魅了され、生多良の色をたくさんの方々に

    届けたいと願い、夢中で生多良のストール作りに没頭し、



    そして、

    この『月光』を目にして、何かに取り憑かれたかのごとく

    私は、この『月光』を追い求めて、突き走ってきたように思います。




    この『月光』魔力のような、この輝きは

    造り手の魂だけでなく、消え行こうとしている大島紬の

    最後の命の火が、燃え尽きる瞬間の輝きではなかろうか。



    本場大島紬は、10年後には無形文化財になるであろうと

    幾人かの人の声を聞く。

    この1、2年が一番、素晴らしい大島紬が生まれる。

    最期の時と、口を揃えて人は言う。






    生多良の記憶の色2〜奄美の色

    2010.03.23 Tuesday

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      sinbashi-1

      本日も、奄美 ~ ティダぬ島 唄ぬ島 [DVD] を流しながら、



      4月4日からの個展の準備。映像の中には、手にしているumu-wakaの色々が

      あちらこちらにある。奄美の海々の色、奄美の奥深い山々の色、植物の色々。

      生多良が見てきた記憶の色なのだろうか。




      奄美の色は日本の色でありながら、内地の感覚の日本の色よりもおおらかで自然だ。



      人間が決め込んだ色の秩序感、窮屈感が、色の中にない。

      色の言葉に縛り付けられる、色の左脳の決め事、独占欲、既得意識がない。

      奄美に渡ってから、色哲学脳のストレスから、さらに解放される。




      私は、カラーブランディング、色彩心理学の仕事をしながら、窮屈感

      お仕着せ感を感じていたけれど、


      生多良と色のことを話している時は、とても楽しく、自由で優しくて、

      もっともっと、クリエイティブな場面や時間が広がった。



      それは、左脳的にいえば、クリエイティブと対応するカラーは

      ターコイズブルー。ってことになるんですが、奄美の海の色。




      sinbasi-2


      奄美 ~ ティダぬ島 唄ぬ島 [DVD] と、umu-wakaストールの色達。



      海の色合いを見ていて思う。

      生多良と試行錯誤しながらumu-wakaの新橋色を造っていった。新橋色をイメージ

      しながら50本以上は染めただろうか.....。

      その新橋色の染めサンプルの色達を見ていると、その色々は、奄美の海の色だった。





      季節、天気、時間、浅瀬、深瀬......。の色。




      同じ南国、沖縄の海の色でもなく、フィリピン・セブ島の海の色でもない。





      奄美大島の海の色。

      生多良の記憶の色の中には、悲しみや孤独、人生の深みも受け入れた

      母なる奄美の海の優しさがある。








      奄美大島と同じように湿気が高い気候のフィリピンセブ島にも、
      奄美大島にある、高床式の高倉のような家屋がある。
      浜辺の集落に続く道の雰囲気などは、どことなく似ているが、
      海の色、海が語りかける何かは違っている。