朝花便り〜

2010.03.17 Wednesday

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    手紙



    奄美から戻り、すぐに東京へ3泊4日の出張。

    東京国際文化会館で行なわれた丹後の春の遊びの会、そして4月、5月のイベントの

    打ち合わせを終えて名古屋に戻ると、奄美から送った荷物が届いた。

    衣類と一緒に入れた、浜で拾った珊瑚は少し湿っている。

    奄美の海が、まだ近くにあるようで嬉しかった。



    そして、その珊瑚を拾った奄美の浜で稀有な出会いをした女性のお父様からの

    お手紙も届いた。


    神様が出会わせて頂いた1つ縁は、暖かな心を広げて行く。







    2010年3月5日〜稀有な出会い〜



    週間天気予報を見ると、奄美滞在中は雨のち曇りの日ばかり。

    3月5日の天気予報も雨でしたが、午後からお天道様が上がり陽も差してきた。

    この日は、奄美パークにある田中一村美術館に行く予定をしていたが

    海に行こう!と予定変更。


    そう私は、奄美に着いたらすぐに、奄美の海にkissの挨拶をしたいと思っていたしね。



    宿泊のホテルは名瀬の繁華街。地図を見ながら、右に行こうか左に行こうか.....。

    どちらのコースを辿っても海だからね。




    生多良から聞いていた「福木」のある国直海岸。

    国直には、奄美出発前、twitterで知り合った『てるぼーず』さんのお店もある。

    毎日アップされる、国直海岸の写真を見て奄美行きを楽しみにしていたしね。

    国直....そう思って、私は左にハンドルをきった。




    海岸沿いから山を登り、坂を下ると大海原が見えてきた。

    砂浜まで降りられそうな場所を見つけ、車を停めて

    私は誰もいない砂浜を、猛ダッシュ!!!

    奄美に来た〜〜〜!!!!




    uni



    潮が引いた岩陰には、可愛らしいウニ君もひょっこり〜。

    とても幸せな気分で、大いなる奄美の海の神様にご挨拶をして

    海の水をすくい上げ、キスをした。



    そして

    奄美と一体になれますようにと願って、海の水を頂き身体の中に入れた。

    とても神聖な時間だった。








    薄らと雲で陰った空の下だけれど、海の色はumu-wakaストールの新橋色や

    瓶覗色のグラデーション。


    美しい海の色をカメラにおさめながら......

    私も、この海と一緒に記念撮影をしたいと思うが、私は一人〜。

    砂浜に着地している自分の足を撮るしかない〜








    ふと、振返ると一人の女性が貝拾いをしている。

    その素敵なミセスは、とても一人の時間を大切にしている雰囲気だったので

    そっと近づき、静かに声をかけようとすると



    彼女の胸元のアメジストが、優しく微笑みかけてきた。

    そのアメジストは、紫色なのに優しいピンクの色をかもしだし、奄美の海のように

    透明感が続いていた。



    『うわ!きれ〜なアメジストですね!!』



    嬉しくって元気よく声をかけてしまったのですが、そのミセスはにっこり

    微笑み、このアメジストは素敵な出会いを運び、私を守ってくれるものなの。

    だから旅に出る時は、いつも着けているの。と。









    彼女は奈良在住50代後半ぐらい。奄美で療養中のお父様を迎えにきたと。

    一泊二日の予定で、明日はお父様を岐阜県まで送り、その足で奈良に帰ると。

    けっこう長く話をした。いろんなことを。


    彼女も今回の奄美は、自分の魂のルーツに関わりがある旅になりそうだと感じ

    平家が最後にたどり着いた、この浜で貝を拾いながら

    色々なことを振返っていたと。


    そして

    奄美で療養中のお父様は、俳句や短歌が好きで

    奄美でも、たくさん書いておられたようだと聞き、私は、お父様の詠に触れて

    みたくなったので、戻ってからお父様の俳句を送って頂く約束をした。



    こんな人気のない場所で、こんな風に出会うなんてね。神様からのご縁ね

    と出会いを喜びさよならをした。






    お父様からの手紙は、とても詩的で古き良き匂いがした。

    しかし、筆圧や文字の具合をみると、手元が少し不自由なのかもしれない。

    でも丁寧に丁寧に書かれた文章は優しくて、お父様の人柄や人生が感じられました。

    桐山 俊雄 さんが詠まれた短歌です。






    ハイビスの 咲き増す奄美の冬すびに

             風は海より春を連れ来る




    夜を集ふ 八月踊に島びとの交わす 

             絆のあたたかさを見き




    泥染めの 八十余たびのくり返し

          斬くして織られ行く島紬




    伝統の秘技 なほ冴へて

       白魚の指の織りなす 大島紬






    素敵な色合いのお手紙に添えられていた唄は、

    4月の個展にも、『経』としてご一緒させて頂こうと思います。








    神の引き合わせに 稀れ稀れ 汝きゃば拝でぃ

    2010.03.11 Thursday

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      今回の奄美は、私にとって魂の根源とつながる旅となりました。



      神の引き合わせに 稀れ稀れ 汝きゃば拝でぃ



      これは奄美の島唄『朝花』の一節。

      あなた方とこうしてお会いできることは、稀有なことで

      これは、神様がお引き合わせでしょう。と唄っている。



      ↓朝花節(注:音が出ます!)↓




      奄美大島、大いなる自然、海々に樹々のあちこちに、

      確かに神々の存在を感じ、神に引かれるように人や植物、動物、昆虫たちと

      出会い、言葉を聞き、気配を聞き、その存在の色が優しく囁きや歌声を聞かせ


      まさに、わたしも命あるものとして迎えられていると。




      朝花は、架空の花。

      架空かもしれないと思われるほど、意識を研ぎ澄ませ

      架空かもしれないと思われるほど、現実より深いところにある

      自分のその目や耳は受け取る。




      はかりしれない魂の時間の経。

      太古の昔から、私も植物も動物達も土地の小さな粒子までもが

      同じ気候を受け入れ、そして、それぞれの人の生きた経の中から生まれる

      愛おしい絆や、命の宿るモノモノが造られていく。



      全ての存在が、大切で愛おしいものであることを

      私は奄美大島という存在に、全ての経と共に抱きしめられ、

      すでにあるものを照らされた。





       本場大島紬 『朝花』 興紬