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2020.03.10 Tuesday

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    脱皮

    2017.04.28 Friday

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      今朝目覚めたら、私の脱皮したての抜け殻がリビングに落ちているように感じがした。

       

      この3ヶ月間、いや、特に4月に入ってからは夢遊病者のように染め続けていた。

       

      この真空パックのような時間。目覚めては染め、食事をとる時間さえもったいなくて、そして疲れ果てたら眠る。

       

      眠る時は、疲れ切った身体が地震のように震えていた。

       

      その地震のように震える身体の感覚が遊園地のようで、快感に感じるようになり、今日は震度がいくつになるだろうかと

       

      楽しみになっていた。

       

       

       

       

      しかし、今朝、目覚めたら、人間としての生活を見ていなかったんだなと、

       

      色々なことをおろそかにしていた残骸が目に入った。テレビのチャンネルを変えたように、見えていなかったものが

       

      見えてきた。水中から陸上に上がったような。または、退院して街にでも出たような眩しさ。

       

       

       

       

      何度も何度も句読点を迎え、毎日、日記を綴りたくなるような染めの日々だった。

       

      何に囚われていたんだろうか?

       

      囚われながらも、この囚われの期間というものを超えないと何も見えてこないと。

       

      登竜門と感じていて、意識不明な期間があったように感じる。

       

      umu-waka十年で生まれた色は400色以上。

       

      新しい染料で、その400色んレシピを新たに作り始める。全ての色のレシピを作るなんて短期間では

       

      無理なことで、それでいて、新しく生み出したい色も私のもう一つの角膜の上にはあって

       

      その色を染めたりと、3ヶ月であって、そして何年もの時の中にいたような、時の感覚がない真空パックの中。

       

       

      今日は、胎盤付きで濡れているような感覚でフラフラしていた。

       

      明日から人間になろうと思う。

       

       

      そしてゴールデンウィーク。金の週。黄金の休日な時間が世間にはある。

       

      ゴールドな週には、ゆっくりとお休みを取りながら、普通に仕上げをしたり

       

      この真空パックの中にあった時間を、染めを振り返り綴ろうと思う。

       

       

      なんだか今日は不思議な感覚だ。

       

       

       

       

       

      新月へと

      2017.04.27 Thursday

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        本日は雨。染めを休んで書き物や、たまった雑務をしようと思っていたのに、染め始めてしまった。

         

        まるで首根っこを掴まれた猫のよう。親猫に首根っこを咥えられた子猫の姿を思い出す。


        今宵の新月に向けての浄化の雨の中、土に根付かせるような紫気味の濃茶を淡色へと誘わせ染め始めた。

         

        土色、この美しい濃茶の薄茶に心が安堵する。

         

         

         

        一区切り、一区切りが何度も続く。

         

        巻き戻し再生。一区切りの日を終えて、朝、目覚めると、また0になっていて新しい始まりの時となっている。

         

        3日前、師匠の病気の後遺症でムラになったり、染めのスレで白っぽくなってしまったストール達の色落としを始めた。

         

         

        それから、時代とともに古く感じる色、世の中の景色が変わると色も1度、2度と角度が変わる。

         

        曖昧になっていた単独の色達も、お互いを協調させていなかったので、縦軸、横軸の並びを見ながら

         

        新しい色方向へと誘わせる染めをする。

         

         

         

        すでに完成している色達の、色止めを外し、色を吐き出せる。

         

        色を外して淡色になったストール達を、新しい染料で色を調節して染める。

         

        新しい染料は、以前の染料より洗濯堅牢度も、日光堅牢度も高いので、今までのストールでの不安を払拭のためにも

         

        新しい染料で、私のレシピで染めていく。umu-wakaをはじめて、師匠と一緒に染めはじめて9年。言葉を重ねて

         

        4つの目で染めてきた。だから、この色を吐き出させる時間は、少し苦しみも伴っていた。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

        吐き出した色の上に

         

        新しい色を重ねて染めたストールたちが、優しい色に蘇って佇む。

         

         

        新月前、水星逆行中は、過去との融合の染め。

         

        色を吐き出し、新たに染める過程の中に、師匠からの言葉が聞こえた。

         

        優しい色の中に一つの句読点を見つけていた。

         

         

         

         

         

        本能以上の本能の先のマゼンタピンクを染めた後は、桃色王子。

        2017.04.23 Sunday

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          昨日は、なんとなく句読点。たくさん染めたな。

           

          下ばかり向いていたら、顔が重くなったような気がする。引き籠りで染めてばかりでお肌のお手入れも適当、

           

          お洒落なんてしてない。これでは外向きにならない顔になっちゃうなと思って、少しリフレッシュで少しだけ足を伸ばして

           

          ショッピングセンターへ行った。使い物にならないようなバッグなんかも買ったりした。

           

           

           

          しかし、一つの句読点を終えたら、たまらなく染めたくなった本日。

           

          手が震えて、酢酸を零してしまった。

           

          この高揚と刹那感。恐ろしいほど。

           

           

          たまらなく染めたくなった濃いピンク、その色を、本能以上の本能の先にあるその色を染めた後は、

           

          ミッチーのバラ色の人生を聞きながらハッピーにあるピンクを染めることにした。

           

           

          踊っちゃてる私。振り付けDVDを見て覚えた振り付けも忘れている。なんて言いながらも染めながら回ってる私。

           

          ぴょんぴょん飛んじゃってる私。ライブバージョンの曲、「みんな一緒に〜手を上に〜♪」とかってミッチーが言うから、

           

          染め用の撹拌ガラス棒を上にあげるし、腰をくねくねリズムをとりながら撹拌する。

           

           

           

          そうなのよ。そうなのよ。

           

          一昨日は、白い王子様、黒い王子様テーマのある色を染めていたのよ。

           

          そして本日はミッチーは、桃色王子様。

           

           

          王子様ネタの色説明は、また後日。

           

           

           

          川滸〜染めは火と水の浄化の色癒し。

          2017.04.22 Saturday

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            桜の季節なんて、もうずっと昔の季節だったかのように、初夏の気配を遠くに感じます。

             

            美しいあの桜の季節。香り立つ花びら色の空、花曇りの日は余計に桜ピンクが自身の近くに感じたり、

             

            幻想的な霧の日の桜は、もしかして違う次元のことであったかのようで。

             

             

            それでも今年は、染めばかりをしていて、桜を楽しむ時間はほんのひと時。

             

            桜でお腹がいっぱいにある犬山に暮らし、木曽川対岸の岐阜側のアトリエで染めと。移動の時の桜のトンネル、

             

            川を流れる桜の花びらの花筏(はないかだ)と、ストールの花筏色を染めながら桜の春は終わった。

             

             

             

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            染めは、火と水。そして色の中。

             

            一色が完成するまでの長い時間。

             

             

            火の浄化と、水の浄化の中、色を染めながら、色言葉とともに、その色の時間軸に問答がある。

             

            大きく広い木曽川をのぞみながら染め上がったストールを干す。

             

            満々とたたえた木曽川の水に心が満たされる。

             

            その一通りのプロセスの中、自身が浄化され、色が自身の中に入っていく。

             

            役得だな。と思う。

             

             

             

             

             

             

            仮の住まいとして決めたこの部屋。

             

            ここに越してきた2年前。その頃は実家の改築、アトリエ建築のためにと設計の先生と打ち合わせをしながら

             

            散らかった実家の片付けや掃除。たくさんの労力を使ったけれど、母の具合が悪くなって地鎮祭を前に中止。

             

             

            仮住まいのアトリエは、以前の場所の半分のスペース。126平米から66平米。二軒から一軒みたいなもので

             

            その荷物の整理、レイアウト変更をなんどもしながら今。

             

            生活スタイルが違う母と娘の生活の折り合いにケア。心の荷物は高層マンション並みだったように思う。

             

             

            そして、テーマがシンクロでもするかのように

             

            4年前の大病からの後遺症とでもいいましょうか?師匠の染めが乱れ修復不可能となった昨年。

             

            今年に入って、やっとそのダメになってしまった100枚を超えるストールの山に手をつけ始めた。

             

             

             

             

             

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            火と水での浄化。

             

             

            新しい色を自ら染める時の快感はたまらない。

             

            眠ることも食べることも、身体や脳の疲労さえ忘れて染め続け、新しい色、そしてその先の色を追いかける。

             

            身体がなくなってしまったかのような感覚で時が過ぎる。

             

             

             

            そこから、句読点を入れて

             

            師匠の置き手紙のような、ムラやスレのストールの色直し。このストールたちは商品や作品にはならないが

             

            そのままにしておくことも、捨てることもできない。何かの形にできないかと、

             

            色止めのイオン封鎖を取り、色を落とす。

             

            その置き手紙のストールに触れることは、苦痛を伴う。

             

            その時と共時して、自宅の母の問題も発生する。

             

             

            ああ無情と、カラオケにでも行くか。。。

             

             

             

             

             

             

             

             

            火の前で40分ほど鍋の前。

             

            染液を揺らしながら、一定のリズムが呼吸のように揺らぐ。

             

            その湯気と暑さで、感情が無感覚になる。

             

             

            いろんな時間軸へとカメラは移動する。

             

            90度以内、沸騰させないように火の調節をしながら染めの液体を保ち続ける。

             

            人肌から40度の間で染め始め、徐々に温度を上げる。その頃は、私の心の中の言葉が独り言のように聞こえ始める。

             

            80度から30分、その間は、私自身の思考が消える。

             

             

             

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            洗い。

             

            染料を全て食してしまったような淡色。

             

             

            まだ少しばかり色を残した濃色のストールたち。

             

            染液の中からストールを取り出し、洗い始める。

             

             

            完成後の色流れのケアで、色流れ防止の洗剤で食しきれなかった色を流す。

             

             

             

             

             

             

             

             

             

            そして満々と水をたたえた川滸でストールを広げる。

             

            役得だな。

             

            そして、この場所にアトリエとなったことの流れは必然だったのだと思う。

             

             

             

            染めた後は、まだ、色止めや、仕上げで3度の水をくぐることになるが、全ての一連の流れを今は一人でしているが、

             

            来年ぐらいは、お手伝いをお願いしよう。

             

             

             

             

            かぐやピンク〜自立のピンク

            2017.04.21 Friday

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              竹取物語〜かぐやのピンク

               

              毎日毎日、引き籠りのように染め続ける日々。

               

              SNSのみんなの美味しそうな、楽しそうな投稿を見ながら、私は地味な生活をしているなと思ったりする。

               

              もともと、オタク要素もあるので、作品作りや夢中になるものがあると、何日も部屋から一歩も出ないことは多くあるが

               

              今月の引き籠りは、少しいつもと違った感覚の引き籠もり感覚がある。

               

              自宅、母のケアも、やり過ぎて疲れきってバランスを崩している感もあったので、母を信頼して手放しをしようと。

               

              染めのタイミングというか、染めの途中でやめてアトリエから自宅に戻るということも難しかったり、

               

              健康的なものをと、料理もたくさん作っていたけれど、母はジャンクちっくなものが好きだったりするわけで

               

              片付け、掃除を頑張っても、すぐ散らかり放題になるので小言を言う私に、きっと母もストレスを感じている

               

              だろうから、母のスペースに介入しない。と決め、染め、自分の時間を充実させた。

               

               

              染めに没頭、引き籠りは、ある意味、「母娘の自立と自由」なのかな。とも思っている。

               

              なんだか竹取物語、赫夜姫(かぐやひめ)のお話を思い出したりする。

               

               

               

               

               

               

               

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              かごめ〜♪かごめー♪


              籠の中の鳥は〜♪


              いついつ出やぁる〜♪

               

               

               

              籠(かご)の竹、竹編を取ったら龍。


              竹取物語。

               

              竹から生まれて、人間世界で暮らす。なんだか人間世界に籠る。というような。

               

              籠もっていたかぐや姫は、竹を取っぱらって月に帰る。

               

              その夜空を舞い上がる姿は、ピンクの龍だったのかしら?

               

              染めながら、思いを巡らせる。

               

               


              それというのも、この色を染めている時のストールが染液の中を踊る姿は、本当にピンクを龍のようだった。

               

              染めに籠って、染めを完成させる頃には、竹を取っ払い、私も月へ昇るのか?

               

              なんだか自立のピンクを思う。

               

               

               

              赫夜(かぐや)