新作の白泥染めストールができ上がりました。
2013.05.10 Friday
新作の白泥染めストールができ上がりました。
極上の麻糸を極限まで細く撚りあげる!!
甲斐の国の職人さんのプロ根性で作り上げた
「極上の麻ストール布地」がやっと完成しました。
軽くて温かな肌触りが良いという大島紬の特徴を
心地よいストールで現すためには、この職人さんの生地
しかないと、そして色を生かすのも.....
この職人さんしかいない!!
と極上の糸にこだわった
ストール生地もumu-wakaの特徴ですが
こだわり職人は、極上の麻を、ある意味、一番茶のような
感じでしょうか、麻の一番美しいところだけを使い極限まで
糸を細く撚り、織り上げる研究に長くかかり
やっと誕生です。
そこへ白大島紬の極上品に施された
白泥染めを施しております。
この透明感と軽さは、身震いする程です。
5月17日からの神楽坂のExhibitionでお披露目です。
生多良が監修する紬紋の陶芸家仲間の志光窯さんの作品
白泥染めの原料となる泥は
白薩摩という陶器の原料となる粘土質の泥です。
昔、島津の殿様,島津義弘が唐の国から陶工職人を呼びよせ
制作した白薩摩焼は、島津の殿様専用の陶器でした。
鉄分の多い奄美大島の泥田 クリック→大島紬の作業工程
大島紬の泥染めといえば、奄美大島の泥田がなければ
染められないもので、茶褐色の黒が有名ですが、
この白泥染めは、高級な極上の白大島、色大島にだけに
施されるもので、コストがかかるために近年、
消えゆきそうな染めです。
この白泥染を極上の麻生地に施しました。
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薩摩焼
薩摩焼は大きく白薩摩と黒薩摩に分けられます。
気品がある白薩摩は藩主の御用窯から発展したもので、
象牙色の表面に貫入といわれる細かなヒビが
入っているのが特徴です。
白薩摩
黒薩摩
黒い光沢を持ち素朴な温もりを感じさせる黒薩摩は、
庶民のための生活の器として使われておりました。
と、薩摩焼の説明終了です〜。
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遠くの時代の職人達の魂も詰まった結晶のようなストールです
白泥染め麻ストール ¥51,500(税込価格)
日本の織物産地は、高度成長期にともなって、
商社や問屋から叩かれ、海外の安価な素材に押され、
苦難な時代に廃業する工場も多く、今、残っている織物の産地は
技を磨き...。切磋琢磨。技を智慧を使い
その叫びにも似た、鋭角に研ぎ澄まされた技の塊が
今の
日本に残る織物達。
だから美しいのだと思います。
栄華な時代を経験し、そして零落をとおり
その時の経が
そのものの奥行き、奥深さを感じさせ
神聖ささえ佇ませる。
その中でも大島紬も同じく、
そして、甲斐の国も同じく。
この白泥染めの極上麻は、その人生の汗、職人。
そして、ずっとずっと彼方、遠くの時代の職人さんの魂が
詰まった結晶のようなストールです。