時の感触
2016.11.08 Tuesday
この写真は5年前、
名古屋のアトリエで次のシーズンのExhibitionテーマを考えている時に、
天井のランプシェードを遊び心で撮ったもの。
この頃は、たくさんの時間を自分の自由で使っていた。
今は、半分は家族のための時間なので、いつも焦って緊張して悲しくなったり爆発したり。
ほんの5年前のことなのに時間の感触は変わる。
天鵞色・biroudo-iro
次に用意されたステージへ続く天鵞色、ビロードの絨毯を背筋を伸ばして歩く時。そんな思い出生まれた色。
この写真は、4年前のExhibitionの時の写真。
遊び心でランプシェードの写真を撮りながら、このExhibitionのテーマを思っていた時の
そのExhibitionの時の写真。
Exhibitionテーマは「時重ね・花重ね」だった。
色々な時を、経を重ねて生き延びている。
そんな「時の経」に感謝していた時だった。
不治の病から生還した母。
umu-waka立ち上げ時の苦しい嵐の風が止み始めた頃だった。
そして次に向かう、新しいステージを観ている時だった。
そうだ。恋も始まった頃だった。
遠くに新居をもう一つ作ろうと幸せいっぱいの頃だった。
左:孔雀色・くじゃく 右:天鵞色・ビロード
この色は対のような色。
孔雀色は、奄宇海色(おうそらうみ)の濃度を上げて高温で長時間煮込んだ色。
変化、決断の時を前に自身とのコミュニケーションが忙しい時。
勢いと感情を武器にして現状を自身の手で選択決断に流される時。
天鵞色(ビロード)は、奄海色(あまうみ)の濃度を上げて高温で長時間煮込んだ色。
自身の未来から来る感性、価値観を具体的に描き始める時。
次に用意されたステージへ続く天鵞色、ビロードの絨毯を背筋を伸ばして歩く時。
どちらもターコイズブルーを深めた色で、
隠れ赤色がある色。
孔雀色・kujaku-iro
このどちらの色もそうなんですが
この色のストールを選ばれる方、この色が、
特に孔雀色の嫁ぎ先は、
引っ越し、退職、離婚など、特に早い方は、午前中に退職届を出して午後一時に孔雀色を迎えたという
なんとも、具体的に日常が大きく動く方の元へと嫁ぐストールです。
隠れ赤。
そして自身の個性、キャラクターを表すターコイズブルー。
より自分らしい世界、環境への移行のために歩き出す色。
2011年の夏に自由を感じながら、自分の時間を思いっきり好きなように使っている頃に
2012年の春のExhibitionの色を思い、自身の形をやっと一つ作り出した2012年Exhibition。
時重ね・花重ねで天鵞色のストールを纏っていた私。
あれから恋を終わらせ、自由に無尽蔵に自分のために使っていた時間の空間から
実家、母の元へと引っ越し
あのメロウな時間の感覚が若かったと感じる今日この頃。
全ては天からの計画通りなんでしょうが、運命がひっくり返るような人生で一番大きいんじゃないかって
ルーツ開示な出来事も時も過ごし今がある。
孔雀色の洗濯機の中にでも入っていたような。
今は、その不自由さの中の緊張感と爆発。
そして赤を調合しないと進めないような時もあり。
あ!赤は、止まれでもありますね。
孔雀色も天鵞色も、染めるときは、
長い時間、火にかけて最後に赤が入って完成する。
そろそろ私自身も仕上げかしら。