時代を知らせる龍郷柄の赤
2015.08.30 Sunday
大島紬を代表する龍郷柄。
龍郷柄は大島紬誕生地、奄美大島の山の神様の守り神のハブと
蘇鉄の柄です。
龍郷柄の中にある赤は、蘇鉄の実を表現しているのですが、
この赤色は、時代とともに変化してきました。
朱赤、臙脂色....。
安価な韓国製品が出た時代は、嫌みのある赤色の龍郷柄でした。
最近はピンクがかった色の傾向になっていますが、
その赤を見ると、どの時代に織られたのかがわかります。
時代を知らせる赤。
蘇鉄
今回のExhibition在処・arikaでは赤を集中して染めました。
新しい赤色群だけで19種類、既存の赤色を加えると更に色数は増します。
今回のExhibitionでは、14グループの赤色群だけをディスプレイします。
ギャラリーは赤で溢れます。
新しい試みとなるumu-waka Exhibition在処・arika。
新しい時代へとの序章となるでしょう。
鴨川をどりへ〜
2014.05.15 Thursday
umu-wakaの大島紬
2014.02.07 Friday
2014年1月16日、今年も生多良の色が本場奄美大島紬・グランプリを受賞しました。
2014.01.28 Tuesday
神秘の森(2014年本場奄美大島紬グランプリ作品)
人の智慧では計り知ることができない森
〜世界遺産登録への願いを込めて
http://umu-waka.jugem.jp/?eid=1218
http://umu-waka.jugem.jp/?eid=1219
http://umu-waka.jugem.jp/?eid=1220
興奮の新年会からのモヨウ↑
元気に復活した生多良(うむたら)です〜☆
興奮と感動の新年会のご縁からの、
新たな展開の話を、生多良に伝えようと電話をしようと
思っていたら、生多良から電話が…..。
「wakaさん、今年もね〜
総絣の大島紬が
グランプリを取ったがよ〜。
これで、七連覇よぉ〜!!!」
「それからね、横絣の大島紬も優秀賞を取ったがよぉ。」
この総絣の大島紬は、通常より相当細かい染め糸作りで
通常の刷り込みの染めだけでなく、染めた筵(ムシロ)の
目を破いて糸を抜き、そして抜いた後に、
また刷り込みの染めをするという、
気が抜けない緊張に緊張の染め工程。
生多良は、この糸作りが完了してから昨年、くも膜下出血で倒れた。
生多良の命を吹き込んだ「神秘の森」です。
1本の糸を染めるためにある筵(ムシロ)大島紬だけの特殊な技
この筵を破いて縦糸だけを取り出します。
この数年で、総絣の熟練の技術を必要とする大島紬は
確実に制作できなくなるからと、生多良の大島紬の親方さんは
50年後にも残る大島紬を作ろうとずっっと頑張って
まいりましたから、七連覇です。よ。ね。
そして、
何よりも嬉しいのが、
復元・特殊・新商品部門優秀賞をいただいた
横絣の大島紬。
横絣といえば、今はなき大島紬のブランド「都喜ヱ門」。
この都喜ヱ門を復刻!
横絣を復刻!!!と
この横絣の技術を、ここ数年、生多良は研究してまいりました。
昨年、その横絣の復刻を成功させ、
さらに進化させた生多良。
大島紬業界で、みんな横絣を研究しながら失敗していたので
ははは、昨年の今頃は、色々と大変な騒ぎもあったのですが…。
総絣の大島紬は熟練の技術が
ないと製作は難しいので、継手もなく高齢化の職人の世界!
横絣で製作をすれば、今後も作り続けられます。
だから、
グランプリ七連覇も嬉しいのですが、
長年の研究の末、成功させた横絣、そして未来へと
つなぐことができる横絣が、賞をいただいたことが
格別に嬉しいことです。
全部で6部門、受賞です。
近年、大島紬といえば、
総絣の気が遠くなる程の工程を経た
緻密で繊細な柄を表現する総絣の大島紬。
縦糸だけでも柄がとても緻密に見えます。総絣の大島紬
その総絣がこれからの未来では、製作が困難で
横絣で制作しないと、大島紬は織り続けられない。
これは、悲しくて悲しくて悔しいけれど、
でも、
こうして、作り手側も試行錯誤の研究と探求で
魂の限り頑張っている。
大島紬に生き続ける、その体力の素晴らしさは
人の魂と命の数という分母があるからだと思う。
表彰を受ける本場奄美大島紬の興紬の親方さん〜
大島紬の底力!!!
大島紬には、まだまだ底力が生きている私の魂もその大島紬の経の中へと一つの絣の点描のように。
時のトンネルの中に〜
2014.01.20 Monday
今回の新年会で、勝海登さんの貴重な講演がありました。
泣く所ではないのですが、私はお話の途中から
涙がぐわんぐわんと溢れてしまいました。
普通は、泣くところではないのですが.....。
そんな私をも、静かに変人扱いせず
温かくそのまま受け入れてもらえる環境のある
そういう新年会の顔ぶれです。
すべて約束事から始まる能。
昔は、2500曲あった能の音楽は、
今、250曲となりましたが、その中に人間の生き様や
機微、教えのような全てがそこにあると。
こちらの古い表は寄り添うように舞うのですと。
そう話されると、能面が息づきます。
ずっとずっと、先人から受け継がれた能面には、
幾人もの汗が、この面の中に重ねられ
その美しい汗じみは、タイムトンネルのようだと。
能面の裏。感じるものがたくさんたくさなりました。
受け継がれた百年以上も前の能面の「存在」というか
その光る命に触れるだけでも感動以上だったのですが、
勝海さんの言葉の中に
私自身、大島紬を通して色々と感じてきたこと
想いなど、言葉にならない
その言葉のかけらが、すうっと
勝海さんの言葉の中に、すくいあげられたような
説明不能な、内側から湧き上がる思いとともに
涙がしずしずと...。
面を入れる絹の袋も百年以上前のもの。生きているんです。
私は、
大島紬に触れるたびに、
そして、umu-wakaのストールもですが
ふれるたびに、思います。
新品の大島紬であっても、たくさんの職人さんの手から
手へと渡され作られた大島紬。
現実に携わった職人さんだけでなく
1400年の歴史ある大島紬に関わってきた
全ての人の経を感じるのです。
戦後、大島紬が大爆発的に売れた時代に
息子を娘を内地の大学に入れるのだと
朝から深夜遅くまで機織りをしていたお母さんたちの
元気溌剌な笑顔。そして、脳天気に可愛く走り回る子供達。
紬の好景気の恩恵で飲んだくれていた親方達。
そして、薩摩藩統治時代、年貢に苦しめられた
債務奴隷(ヤンチュ)の生活。
戦後、アメリカ統治時代の貧困な時代。
織工になるか身を売るか?の女性達の不遇な時代。
大島紬の歴史1400年の経の中に寄り添った人々の
息づかいを感じながら
今、自分の手元にある大島紬や
umu-wakaの色の中に感じ、その長い経の中に息づいた
人々の経があるから今の色がこの大島紬があるのだと。
そして、その織りと染めの中に
家族や先祖を大切にする教えや
人間の生き様を機微を教えられたような
受け継いだような感じがしていました。
お話を伺ってから
やっと落ち着いて
あの感動の中にあった
私自身の言葉を
やっと本日、拾い集めることができました。
神様の柄・龍郷柄〜
2013.08.28 Wednesday
織物は祈り。
大島紬に携わった人々1400年の人々の人生の経がある。
摩訶不思議な翻弄な時代の中に息づいた魂。
大島紬を代表する龍郷柄。
龍郷柄は、大島紬誕生地、奄美大島の山の神様の守り神のハブと
蘇鉄の柄です。
奄美大島の蘇鉄群生地
薩摩の年貢に苦しみ食べる物もなかった時
毒性のある蘇鉄の実を、発酵させでんぷん質にして
食料にしました。
そして大島紬が繁盛した時期、
泥田の鉄分がなくなり大島紬が染められなくなった時に、
蘇鉄の葉を泥田で踏んで
鉄分を出し大島紬の泥染めができるようになった。
蘇鉄も神様。
だから私は
龍郷柄は、神様の柄だと思っています。
本当に泣きたい程、
大好きな龍郷柄。
生多良も、龍郷柄の大島紬の糸を染める時、
深酒をしていいかげんな気持ちで染めた時
バチがあたったよ。と言います。
仲間の奄美大島の織元さんは
職人達の高齢化、継手なしの大島紬の世界
今しか、良い物をつくることができないからと
最高の技、芸術的な大島紬の製作に力を入れておりますが
umu-wakaは龍郷柄、秋名バラと古典柄とともに
大島紬の魂を伝えて行こうと思っています。
umu-wakaの龍郷柄のばっぐです。
あ!
そうそう
ルイヴィトンのモノグラムの柄は
この龍郷柄からヒントを得てデザインされたもの。
大島紬のこと、歴史のこと、職人さんのこと
裏話まで含めると、分厚い書籍ができてしまう程あるので、
9月14日のトークショーでお伝えしましょう〜。
日本伝統文化大島紬を後世に、 そしてその歴史に息づく人々の経を色言葉にと〜 大島紬誕生地・奄美大島。 奄美大島、琉球、薩摩との険しい歴史の時が描き出した大島紬。 手つかずの封印された日本の歴史とともに、 大島紬のドラマティックなお話と umu-wakaの色の素敵なストールの合わせ、 アレンジ方法をライブでお伝えいたします。 お一人様 ¥1,000- ご予約:info☆umu-waka.comまで
umu-waka Exhibition 色泥
2013年9月13日(金)〜17日(火)
11:00〜19:00(最終日16:00まで)
神楽坂 光鱗亭ギャラリー
東京都新宿区矢来町41 http://www.kagurazaka-kourintei.com/
三月花形歌舞伎の中に新しい時代を重ねあわせる....。
2013.03.04 Monday
お母さんが新婚旅行で奄美大島に行った時に買った大島紬の帯留めなの
2012.03.08 Thursday
織物は「祈り」であると....。
2011.12.10 Saturday
衣ずれの音の中で暮らすじょぉ〜☆
2011.05.06 Friday
いえ〜いい!!!大島紬龍郷柄のハンチングだ〜いい!!
2010.11.07 Sunday
龍郷柄
2010.06.24 Thursday
THE JAPAN 泥染ストール(白泥)
2010.05.18 Tuesday
大島紬〜人の経を未来へ紡ぐ
2010.05.14 Friday
絵画のような大島紬
2010.05.03 Monday
蒼の中に、優しい海の色を感じる。
2010.02.22 Monday